閉じ込められた　私は　書き換えられる　心を
記憶はすべて　色あせ　嘘も本当も　なくなる

電気信号改竄されて
虚偽の記憶を次々上書き
改造されたニューロンの罠
欺瞞の歓喜を強制された
気がついたときは　もう遅い

鮮やかに溶ける自我の影に
甘やかなうねりそれは「何」？
身体に巻きつく禁忌の束が
私のカタチ　変えていく



いましめられた　私は　書きなぐられる　心を
望みの意味は色あせ　夢も現実（うつつ）も　なくなる

電気ショックのトラウマによって
徐々に深部を蹂躙解体
神経組織切断によって
消去と削除を繰り返された
後悔をしても　もう遅い

艶やかに滅ぶ自我の影に
高らかに歌うあれは「誰」？
身体を蝕む禁忌の歌が
私のカタチ　変えていく


抹消された思いも
取り消された記憶も

気がついたときは　もう遅い

鮮やかに溶ける自我の影に
甘やかなうねりそれは「何」？
身体に巻きつく禁忌の束が
私のカタチ　変えていく

喪服で釣り目の六歳児
性別不明の歌姫

三十路キメラでパンが好きです
きみはじつにばかだな

そうだ　白米より麦飯を食えよ

あー
うたうときうたうたえうたうたう
あー
適当だってきっとうまくなんとかなっちゃうって
そうだ　とりあえず走り出そう（提案）
あー
勢いに自信ある　それだけさ
あー
うそからでたまことだって
たまにはそれもちょっとイイ
寝て起きたらもう明日

糸が　絡みつく
心　鏡の中　

重ね合わせる手
とうに冷たくて

癒えることない　渇きに苦しむ

「貪欲なり」と笑わば笑え
相克の果て苦しみぬいて
一つになった慟哭が
消え去る

Gratify
溶けていく
永久に　君とある
Gratify
焼きついた
二つの影が
欲望の音　奏でて笑う


声が　絡みつく
身体　鏡の中　

波が打ち寄せる
愛は泡と消え

癒えることない　渇きに苦しむ

「貪欲なり」と笑わば笑え
相克の果て苦しみぬいて
一つになった慟哭が
消え去る

Gratify
溶けていく
永久に　君とある
Gratify
焼きついた
二つの影が
欲望の音　奏でて笑う

きれいな月夜に散歩する
金色お目々の黒い猫
なかなか器量はいいけれど
なんだか不思議な雰囲気で

しっぽをおっかけ雄猫が
「遊んで御行き」と言うけれど
聞こえてないのか知らんぷり
ほら　気づけばとっくに塀の上

夜の闇と良く似た毛並

のらのらのらのら　ノラネコ
ふらふらふらふら　揺れてる
しっぽには隠れてる
鈴の音　目の光

のらのらのらのら　ノラネコ
ふらふらふらふら　揺れてる
しなやかに滑り込む
月の影　夜の果て

桜散らせば心乱れけり
風の強きは浮世の無常か

うたてしける　嘆きの声を
歌に込めて今はただ叫ぶ

心の闇にかきくらし
あやしくまどうはおこがましけり
歌は残りて浮世を流れ
我が恋を果てもなく繋いで往く


ながめせしまに朽ちたる心は
西を臨みてなお晴れずなりぬ

うたてしける　嘆きの声を
歌に込めて今はただ叫ぶ